森林インストラクター資格取得支援講座(5)【7月17日(土)晴れ、八王子市長池公園】

「森林」その2


新型コロナウィルス感染拡大防止の為、当初の日程5月30日(日)を7月17日(土)に延期しました。


自然観察(実習):春に観察したミツデカエデの夏の様子を観察
自然観察(実習):春に観察したミツデカエデの夏の様子を観察

 昨年来、コロナ禍の中で友の会活動が制約され、講義日程が大幅に変更され、受験対策にも影響が及んでおります。その中で森林インストラクター資格試験を勉強されていることに敬意を表したいと思います。

 試験前の最後の講座に、受験者の気持ちをよく理解されている講師として石井誠治氏をお迎えしました。梅雨明け宣言もあり、暑くなる前にと観察会を午後から午前に変更して、午前中は楽しい観察会、午後は受験対策を交えた「森林その2」を開催いたしました。

 

 アイスブレイキングは長池公園自然館玄関前から始まりました。ミツデカエデの話から“メグスリノキ”“チドリノキ”へ、「四角の茎」「三角の茎」や「種を飛ばす」等の草本類の話に移ります。

 

 

 

自然観察(実習):昆虫「アオドウガネ」を観察
自然観察(実習):昆虫「アオドウガネ」を観察

 昆虫のアオドウガネ(葉食)を捕まえ、コガネムシ(根食)が公園に見られなくなった話から生体系が変わってきている話へ発展する。イヌザンショウの花から香りや味、雌雄異株の話へ。

 また、来年の花芽が発芽していることを観察する。ハギの花は秋の七草だが7~9月に咲き、ヌスビトハギの名の由来や、マメ科の話へ発展し、大豆やアジアで改良されてきた小豆・外来のエンドウマメやインゲンマメ等食料に使われていた話を興味深く聞くことができました。

 木本の樹皮には、“たて”“よこ”“つるつる”等の縞模様があるが、各皮目の特徴や役割についての話を聞く。あっという間の2時間の観察会でした。

 

講義:日本の鳥類について
講義:日本の鳥類について

 試験前の最後の講座ということで、昼食時間もそこそこに、午後の座学が始まりました。

試験勉強の要領を交えながら、「哺乳類」では固有種、絶滅危惧種、被害問題等の話が、また「昆虫類」では、カミキリムシやカシノナガキクイムシ等の害虫や、乾燥化によるダニの減少やミミズ等土壌生物の昆虫の役割を分かりやすく解説する。

「鳥類」では、日本には留鳥・夏鳥・冬鳥・旅鳥・漂鳥等が生息し、西ノ島新島での生物の移動の主役が鳥であることを例にとり話が進む。“ひよどりごえ”の話から、鳥の飛び方のヒントを提示する。

「きのこ類」では、腐朽菌の役割や菌根菌が樹木と相互に助け合い共生している。一方、ナラタケ菌類は生きている木を枯らしてしまう。

「土壌」は、炭素の量により“A層””B層””C層“に分かれ、植物の成長に多大の影響がある事。菌根菌やミミズとも深い関係にあることを、楽しく解説してもらう。 

 まだ、受験を消極的に考えている人もいましたが、講座終了時には、皆さん受験意欲に前向きになっていました。

申込期限が、今月末(7月31日)までとなっており、皆さん忘れずに申込みし、合格後FITに入会され、一緒に活躍されることを期待しています。

  

参加者:8名〔会員5名 氏家さん、高木さん、高田さん、田中さん、西出さん 一般3名 熊坂さんご夫妻、松平さん〕

講 師:石井 誠治さん

スタッフ:芝原〔事務局・写真〕、関口、三井、横井〔報告〕

報 告:横井 行男


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